2024.02.16
こんにちは!
ワダハウジングの纐纈です。
いきなりですが、自然素材住宅はエコハウスではありません!
省エネ住宅、エコハウス、エコ住宅、スマートハウスといった言葉がかなり浸透してきました。
パリ協定にて2015年に提出された温室効果ガス排出量削減目標が2030年度に2013年度比26%減(2005年度比25.4%)とされています。
目次
パリ協定は、2015年にパリで開かれた、温室効果ガス削減に関する国際的取り決めを話し合う「国連気候変動枠組条約締約国会議(通称COP)」の事です。
「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」という目的で、全世界で共通する国際的な取り組みのことをいいます。
エネルギーの大半を輸入に頼っている日本では、温室効果ガスが削減できるエコハウスやエコ住宅が広がることはとても重要なことだと思います。
ただし、ここでちょっとした勘違いがあります。
自然素材を使えばエコハウス、エコ住宅であると思っている方や言っている方がまだまだいると言う事実です。
エコハウス、エコ住宅の中には自然素材を沢山使った住宅が多々あります。
確かに自然素材の調質作用で少なからずエネルギーの削減になったり、無垢の木材を多用している住宅ならCO2を固定化できるのでエコに効果があるのも事実です。
それでも「自然素材=エコハウス」とは必ずしも言えません。
自然素材を使った住宅であっても、断熱性能と気密性能が重要になります。
その他、冬の太陽熱の取得や夏の日射遮蔽が出来ていないと、暖房や冷房をする際に沢山エネルギーを消費してしまうので、エコハウスでは無くなってしまいます。
つまり、いかにして暖房と冷房に関わる部分のエネルギーを減らす事が出来るかがエコハウス、エコ住宅の鍵になります。
その為には、住宅の屋根、外壁、窓の断熱性能を高くして、すきま風が入らないように気密性能を高め、冬は太陽熱を取り込み、夏は防ぐという省エネの基本を守る事がとても重要になります。
一般的な住宅で起きる熱の失われる部分を相対化した値です。
夏の熱が入ってくる割合は
1位:開口部(窓)73%
2位:屋根11%
3位:外壁7%
冬の熱が逃げていく割合は
1位:開口部(窓)58%
同率2位:外壁、換気15%
となっています。
夏も冬も窓などの開口部からの熱の出入りが大きい事がよく分かります。
上の図は、平成11年の次世代省エネ基準で建てた当時のエコハウスがモデルになっています。
現在では平成11年の基準時よりももっと高性能な開口部(窓)があるので、上の図の割合は変わってきているとは思います。
それでもまだまだ開口部からの出入りは大きいです。
具体的には「樹脂窓」+「Low-eペアガラス」や「アルミ樹脂複合窓」+「Low-e三層ガラス」もしくは「樹脂窓」+「Low-e三層ガラス」が増えています。
上記写真は、YKKap社の「樹脂窓」+「Low-eペアガラス」APW330
上記写真は、LIXIL社の「アルミ樹脂複合窓」+「Low-e三層ガラス」TW
上記写真は、YKKap社の「樹脂窓」+「Low-e三層ガラス」APW430
上記以外にも高性能な窓は沢山ありますが、一例だけ掲載させていただきます。
他社メーカー様、申し訳ございません
このような高性能な窓を使用して、冷暖房のエネルギー消費を抑えた住宅こそがエコハウスやエコ住宅に近づきます。
当然ですが窓だけ高性能はダメです。
窓だけでなく、屋根、壁、換気設備、床や基礎などの断熱と気密をしっかり行う必要があります。
まとめると、冷暖房のエネルギー消費を抑えるには、断熱性能、気密性能、太陽の光を取り込む又は遮蔽するこの3つの要素で決まります。
断熱性能は先ほどから書いている窓以外に、屋根や壁に床や換気も影響しています。
屋根、壁、床には断熱材と呼ばれる熱の移動や熱の伝達を減少させるものを敷き詰める必要があります。
断熱材にはグラスウール、ロックウール、セルロースファイバー、発砲ウレタンなど様々な種類があります。
それぞれに長所と短所があるので、価格や施工のしやすさ、燃えやすさ、環境への影響などを考慮して敷き詰めたり、貼ったりすることになります。
断熱材が厚くなれば、それだけ熱の移動や熱の伝達を減少させることが出来ますが、当然価格も高くなります。
上記でも書きましたが、断熱材の種類は非常に多くあります。
ここで主だった断熱材を紹介したいと思います。
代表的なものはグラスウール、ロックウール
ガラスや鉱物を繊維状にしたものでリサイクル製品も多い。
特にグラウウールは国内シェアナンバー1。
長所:安い、燃えにくい、シロアリがつきにくい
短所:結露しやすいので施工時に対策が必要
代表的なものはウレタンフォーム、フェノールフォームなど
発砲スチロールのような性質。
カットして使う板状のものと、現場で発砲させる方法がある。
長所:断熱効果が高い、吸湿による劣化が少ない
短所:種類により耐熱性や価格の差が大きい
代表的なものはセルロースファイバー、コルク、羊毛など
新聞古紙や木質繊維など自然素材やリサイクル材料から製造。
長所:環境負荷が低い、調湿、断熱の効果が高い
短所:高価格、施工に注意が必要
断熱材の工法にも種類があります。
ここでは主だった工法を紹介します。
柱や梁の間を埋めるような形で断熱材を充填。
日本では一般的な工法。
長所:おおむねローコストで特別な施工技術が必要ない。
短所:材料によってはすき間ができやすく、気密性にやや欠ける
柱や梁などの外側に断熱材をぐるりと張りめぐらせすっぽり覆う。
長所:気密がとりやすい
短所:充填断熱に比べてコストがかかる
言葉だけではイメージがしにくいと思います。
押出法ポリスチレン工業会のホームページに分かりやすい画像があるのでリンク先を張っておきます。
リンク先→押出法ポリスチレン工業会HP
充填断熱工法に外張断熱工法を合わせたもの。
長所:さらに断熱性能アップ!
短所:充填断熱+外張断熱のコストがかかるので一番高い
気密は、「空気が出入りしないように密閉された状態」のことですが、エコハウスにおいては、壁と床、壁と壁、壁と天井といった接合部などの「隙間を少なくした状態」のことをいいます。
気密と聞くと、なんだか息苦しそうなイメージを持たれる方が多いかもしれませんが、しっかりと換気を行うためにはとても重要です。
また、断熱性能を高めるためにも気密は必要不可欠です。
せっかく高性能の断熱材を使っても、隙間だらけでは熱が逃げてしまいます。
更に、建築基準法で義務付けられている24時間換気という換気システムを正常に作動させるのにも有効です。
冬は暖かい太陽の光を沢山取り入れ、夏はとても暑い太陽の光を遮蔽する。
これを「パッシブ設計」といいます。
パッシブ設計は下記のブログに詳しく書いていますのでコチラを参考にしてください。
断熱性能、気密性能、太陽の光を取り込むor遮蔽するこの3つは確実に取り入れて下さい。
エコハウスやエコ住宅には必須項目になります。
その上で自然素材を使う事で、暖かさや涼しさの体感が長続きするのでオススメです。
ワダハウジング和田製材株式会社
・一級建築士
・一級建築施工管理技士
・省エネ建築診断士(エキスパート)
・住宅外皮マイスター
・既存住宅状況調査技術者
・一般社団法人みんなの住宅研究所会員(会員番号:200019)
纐纈和正
家づくりは人生のうち一度あるかどうか。
どんな家がいいか、お金のこと、土地のことなど、わからないことだらけなのが当たり前です。
みなさん同じです。そういった場合は、まず専門家に聞きましょう。
ご来店またはホームページ、インスタDMなど、
お客様の使いやすい方法でご質問ください。
私たち住まいのプロが、お客様の疑問や不安に正直にお答えいたします。
しつこい営業は致しませんので、その点もご安心ください。
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