2025.01.11
目次
地鎮祭とは、家を建てる前に行う儀式。
実はいうと、あたり前にやらなくてはいけない事ではありません。
「やる」「やらない」は家を建てる方が自由に選択することができます。
地鎮祭とは、いったいどういう意味があるの?
注文住宅を建てる会社に言われるがままで、やると決めたけど本当に必要なの?
出費も抑えたいし、やらないでいいならやりたくないけど、やらないと何かまずいの?
やる・やらないの選択の一助になるように注文住宅を建てる会社の立場から、地鎮祭を解説していきます。
まず、地鎮祭を行うかどうかは注文住宅を建てる方の自由です。
元々の起源として、日本人は自然のあらゆるものに神が宿るという考え方が始まり。
最も古い記録は日本書紀にあるそうです。
しかし、世界を見てみると地鎮祭のような儀式はあまりありません。
何となく近いものはあるけれど、意図が違うなど国や宗教によっても違いがあるようです。
注文住宅を建てる会社は、注文住宅を建てるうえで後悔はしてほしくないと心より思っています。
やるかやらないかを決めるのは施主様であり、一番大事なのは施主様がどうしたいかです。
やるにしろ、やらないにしろ納得いただいた上で決定していただきたいです。
注文住宅を建てる前に、その土地に住む神様に土地を利用する伺いをし、祓い清める事。
住宅と住宅に住む方の健康や繁栄を祈願すると共に工事の安全を祈願する儀式です。
地鎮祭は神式で行うことが多いですが、仏教式、キリスト教式などで行う場合もあります。
基本的には神式で行うことが多いので、神式以外の地鎮祭を希望される場合は注文住宅を建てる会社にお伝えください。
祭事などは、大安・仏滅・友引などの「六曜」という暦注に準じて決定する風習があります。
暦注とは、暦に記載される日時・方位などの吉凶、日の運勢など注意書きのことです。
建築では、「六曜」と、さらに多い「十二直」という暦注も考慮して日取りをしていく会社が多いです。
元々は中国で生まれた6つの思想と言われていますが、日本で独自に形成されていったと考えられています。
読み方は、地域性や年代などによっても違いがあるようです。
・午前中が吉、午後から凶
・朝、晩は吉、昼は凶
・お葬式には向きません
・午前中は凶、午後から吉
・急用、勝負事は避けた方が良い
・お祝い事などは避けられます。
・何事にも吉
・平穏、穏やか、不安がない
・正午頃は吉、他は凶
・火事や刃物に気を付ける
現在は、あまり見たり聞いたりすることは少ないですが、中国由来で江戸時代まで吉凶を見る暦として重視されていました。
北斗七星の回転と十二支の方位との組み合わせで十二に配分されます。
建築に良いとされているのは、建・満・平・定・成・開の6つで、こちらが「建築吉日」といいます。
・物事を始めるのに良い日 結婚式・上棟・旅行など吉
・動土凶(動土とは?開運の一種:吉の方角から土を持ってきて家に撒く事)
・田畑の整地、土木工事など土を動かしたりするのは凶
・良くないしき事を取除く日。治療の開始、祭祀に良い日
・結婚や動土凶
・新しく物事を始めるのに最適
・婚礼などの祝い事、移転、事業の登記など吉
・基本的には何事も問題なく行える日
・柱を建てる、地固め・稲まきに吉
・溝堀・穴掘り・動土は凶
・物事を決めるのは吉
・家屋を建てる、修理、造作には吉
・訴訟や旅行、樹木の植え替えなど、変化を求めることは凶
・祝い事、祭祀、造作などで吉
・お金の出し入れ、財産整理は凶
・訴訟・交渉に吉
・祝い事、契約など凶
・何事も控えめにする
・旅行、登山、船出大凶
・新しい物事を始めるのに良い日で婚礼・開業・移転吉
・訴訟事は凶
・商品の購入や仕入れ、仕込み、移転に良い日
・お見合いや、婚礼ごとなど凶
・運が開ける日
・建築、引っ越し、結婚・開業などにとても良い日
・葬式は、凶
・お葬式やお墓に関する事は良い
・結婚式・地鎮祭や棟上げは凶
地鎮祭の日取りをする場合には、お施主様のご都合が何より大事です。
しかしながら六曜は現在の生活でも気にされる方が多い為、マナーであり、一般常識と考えている方も多いようです。
お施主様は気にされなくても、ご親族が気にされたり、中にはお隣さんが気にする方の可能性もあるので注意が必要です。
建築会社は六曜に十二直も考慮して候補日を挙げます。
さらに「三隣亡(さんりんぼう)」という、建築関係のことを行うと三軒隣まで滅びると言われるような日もあります。
しかしながら、以前は「三輪宝」屋立てよし、蔵立てよしの吉日が、あし(悪し)と聞き間違えた事から意味が逆になってしまったという話もあります。
地鎮祭は、一般的な儀式ではありませんので分からない側面が多いと思います。
執り行う団体や、家を建てる会社に相談して行うのが一般的です。
注文住宅を建てる会社は、地鎮祭を行う費用はいただいておりません。
その為、お施主様で費用を出していただく事が殆どですが、会社によっても、全額負担・一部負担などまちまちです。
まずは、どこまでご自身で用意をしなければならないかを、注文住宅を建てる会社に確認してみてください。
相場は2万~3万円(地域差があります)
謝礼金を祝儀用のし袋に入れます。
表書きも神式・仏式などでも違いがあります。
一般的に、「神式」・・・「玉串料」「初穂料」
「仏式」・・・「お布施」
ここでは、神式の一般的なお供え物をご紹介します。
・お米:一合ほど(洗う場合は前日に洗い乾燥させてください)
・お酒:一升を2本(祝儀用ののし紙に上段:奉献、下段:施主様名を記入する)
・海の幸:スルメ:大3枚・乾燥昆布:切り刻んでいない物一袋
・野の幸:野菜:季節の用意しやすい野菜3~4種(ナス、キュウリ、トマト、大根、ニンジンなど、ネギ類や玉ねぎなどの匂いは神様が嫌がると言われています)
・山の幸:季節の果物3~4種程度:リンゴやミカンなどの季節の果物、バナナも一般的(ご用意しやすいもので結構です)
・塩:市販の一番小さい袋 一袋
・水:ペットボトル(500ml)一本
地鎮祭終了後、工事が始まることを挨拶も兼ねて訪問するのが一般的で、粗品を準備します。
注文住宅を建てる会社主導で行うことが殆どで準備をしてある事もございますのでお尋ねください。
神聖な儀式ではありますが、極端に派手・露出が多いなど常識の範囲でだらしない服装でなければ、普段着で問題ございません。
もちろんスーツなどの礼服でもかまいません。
注文住宅を建てる土地の上にテントを建てて、祭壇を組みます。
お供え物以外の準備は基本的に注文住宅を建てる会社が行うことが多いです。
平均して30分~40分ほど時間を掛けて行います。
どういう動きをすればよいかなどは、その場で指示がございますので、硬くならずに臨んでくださいね。
神に祈りを捧げます。
参列者・お供え物を祓い清めます。
家を建てる土地に鎮まる神様・地域の神様をお迎えする儀式です。
お供え物を神様にお召し上がりいただく為に神主がお神酒と水のふたを外す儀式
土地をお借りして家を建てる事を神様に報告します。
施主様・施工業者などを紹介し、工事の安全祈願をします。
神主が土地の四方と中央をお神酒・米・塩・切麻(きりぬさ:麻布と半紙を四角く切ったもの)でお祓いし清めていきます。
施主様も同行する事がございます。
お施主様、施工業者が 鎌(かま)鋤(くわ)鍬(すき)などを持ち、初めて草を刈る「刈初めの儀:かりぞめ」
初めて土を起こす「穿初めの儀:うがちぞめ」
初めて土をならす「土均し:つちならし」を行います。
その後神主が鎮め物を納めます。
工事が無事に完了する事を願って神様に玉串を捧げる儀式です。
※玉串とは、榊の枝に紙垂れを付けた物
神主がお神酒と水のふたを閉じ、お供え物を下げます。
神様に元の座へお戻りいただく為の儀式
神様へお供えしたお酒を参列者でいただきます。
もちろん実際に口に入れなくても大丈夫です。
地域によっては、お酒・おつまみで歓談したりするところもございますが、車を運転される方は飲まないでくださいね。
御神酒(ごしんしゅ・おみき)とは、神様にお供えするお酒の事で、神社や神棚でお供えする神饌(しんせん)の一つです。
神饌とは、神前にお供えするお酒や、食べ物のことです。
神様にお供えしている時は ”ごしんしゅ” 振舞う時には ”おみき” と使い分けられることもあるそうです。
漢字は一緒なのに、シーンによっての使い分け。
日本語の美しい所であり難しい所ですよね。
一般的には、一升瓶の日本酒をお供えします。
お祝い事なので、縁起の良い銘柄を選ばれるのが一般的です。
また、その土地で造られたお酒を、お神酒としてお供えすることもあり、ワインや梅酒などを用意する地域もあるそうです。
揃えるのは困難な為、現在は伊勢神宮・出雲大社・皇室などに限られているそうですが、正式には次の4種類を準備するそうです。
・白酒(しろき):濁酒(どぶろく)のこと
・黒酒(くろき):白酒に植物の枝を灰にして入れ黒くしたもの
・醴酒(れいしゅ):甘酒に分類されるもの
・清酒(せいしゅ):日本酒のこと
地鎮祭のあとに残った御神酒は、もちろん飲んだり、料理に使えます。
持ち帰ったその日に飲むのが一番ご利益があるともいわれます。
お供え物もその日に食べると、神様と一緒の行動をしたことになるので良いとされています。
神様も地鎮祭の時に降りてきて食事をして戻っていかれるそうなので、お供え物を料理して、祝いの酒を飲むというのが一番良いのかもしれません。
飲みすぎだけは注意して地鎮祭を良い思い出にしてくださいね。
すでに、お供えをしたお下がりのお酒ですので再び自宅などの神棚にお供えすることは避けてくださいね。
地鎮祭を行うことは決して義務ではありません。
以前に比べて行わない方が増えているのも事実です。
しかしながら、殆どが注文住宅を建てる方のみしか経験できません。
それに、古くから伝わる縁起の良い日本の儀式です。
迷われている方は、地鎮祭を行ってみるのも良いかもしれません。
行う行わないどちらを選ばれるとしても、悔いの残らない選択をしてくださいね。
ワダハウジング和田製材株式会社
木造ハウジングコーディネーター
塚本 由賀
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