2024.01.07
多治見市で行った住宅の上棟工事を紹介です。
多治見市で行った住宅の上棟工事中の様子を紹介です。
住宅の基礎工事が完了すると、在来工法では住宅の骨組みを組み立てる上棟工事を行います。
上棟では梁や柱など様々な木材を現場に運び込みクレーンで吊り上げて職人達が組み立てて行きます。
上棟工事の前に土台伏せ(1階の床部分を組み上げ)上棟当日に使う木材や金物など、材料をたくさん運び込み安全の為に足場を組み立てて上棟準備完了です。
上棟日は朝一に職人達が現場に道具などを運び込み、クレーン車を設置して吊り上げ工事の準備が完了。
当日の大まかな流れは、朝一で職人達と集まりその日のスケジュールや注意点を共有する朝礼を行います。
雨用の養生で掛けていた大きなシートをはがし、梁(横向きに使う木材)を番付に合わせて、吊り上げやすい位置に配って行きます。
番付とは昔ながらの数え歌47文字。
いろはにほへとちりぬるを わかよたれそつねならむ うゐのおくやまけふこえて あさきゆめみしゑひもせす。
数字の「123456789」を組み合わせた「い1」などを、加工済みの木材にしるして組み立てる位置が割り振られます。
普段は「を」(12番)以降を見る事はあまりないのですが、まれに「を」の先が出てくるので数え歌を覚えておくと面白いです。
全部在来の基準数字の尺間でサイズを考えると、47文字あるので46スパン×91cmの4186cmになり、42メートルほどのサイズになります。
とても長い木造の平屋だと全て見られるかも。
最近の建築物では縦横をX軸Y軸として、方向に数字を割り当てる番付もあるようです。
上棟の話に戻り、梁などを配り終えた所で柱を立てて、木材に付けた凹凸を組み合わせて行きます。
一階部分の梁や柱が組み終わると金物を締めながら、起こし(柱の垂直)を確認して仮固定して行きます。
下げ振り(重りの付いたヒモ)を使い柱がまっすぐ立っているかを確認して、仮の筋交い(斜めに支える木材)で固定して起こしの工事は完了です。
後から外周面に強度を出す為の面材や、柱の間に本筋交いを設置し、強度をだすと仮筋交いを外して行きます。
1階の完了後はトラックで運び込んだ材料を2階に上げて、床用の剛板を貼り足場の作成です。
床の完了後には1階と同じように柱や梁などの木材を組み立てて行きます。
組み立てが済むころには2階で使用する面材や下地用の木材などを搬入し
屋根を組み立てる準備を行います。
屋根の骨組み工事では、のぼり梁(屋根の角度に合わせた木材)や束(屋根材などを支える短い柱)を組み立てて、その上にタルキ(4cm×10cm程の木材)を並べて屋根下地の完成。
完成後は板材を搬入。
タルキに板材を止め付けます。
完成後は防水用のルーフィング(繊維にゴムを絡めたシート)を水下から重ねるように敷き建築用のホチキスで止めて行きます。
風で飛ばない様に胴縁(細い木材)で仮止めをして屋根の防水処理工事が完了です。
屋根が終わる頃には、外周の面材に10cm間隔で釘を打ち住宅の強度を上げていきます。
面材が張り終わると、より住宅らしい形の仕上がりに。
工事の進行度合いによって金物や間柱(柱間にある壁を支える薄い柱)等も設置します。
最後に掃除を行いブルーシートで外周面の養生を行います。
養生完了後は上棟式。
住宅の小屋裏、南や東向きで住宅の中心に近く高い所にお守りを取り付けます。
宗派によって変わる事もありますが、地鎮祭を行った時にまつっていた棟札を設置する事が多いです。
設置完了後は2礼2拍手1礼を行い、工事の安全を祈願して上棟式は完了です。
最後に職人達と集まり少し挨拶をして上棟工事が完了になります。
ご予定が合えば、お施主様にも一言お話ししていただく事や、手土産等を渡される方もみえますが、必ず行うわけではありません。
行わなくても大丈夫です。
上棟完了後は、金物や面材の取り付け・窓などを付ける準備を行い、住宅の完成にむけての長い工事が始まって行きます。
完成までに様々な業種の職人達が入り、棟梁を中心に住宅の完成をめざして安全作業で工事を進めて行きます。
多治見市で住宅の上棟工事を紹介するワダハウジング和田製材株式会社
・二級施工管理技士
・福祉住環境コーディネーター2級
植松達矢