こんにちは！
ワダハウジングの纐纈です。

 

 

暑さが厳しくなってきたこの時期にこそ、エアコンの特徴について詳しく説明していきます。
実際のエアコンを選ぶ際に役立ててもらえたらと思います。

 

 

上記画像は日立製のエアコン

それでは、以下の内容でお伝えします。

①必要以上に能力が大きいエアコンを選ぶと暖房の効率が下がる。

②日差しを遮る工夫がされた断熱等性能等級6以上の住宅は14畳用200Vのエアコン1台で住宅全体を冷房できる。

③14畳用200Vのエアコンで冷気を部屋の隅まで届く間取りなら連続運転がお得。

十分に断熱性能が高い住宅なら、エアコンは冷房用と暖房用と分けて考えると良いです。
暖房用は低い位置に取付、冷房用は高い位置に取付すると効率が良いです。

具体的には暖房用は床置きエアコンなどがありますね。

 

 

上記画像はPanasonic製の床置きエアコン

実際には冷暖房を1台で併用する事になる事が多いですが…

①必要以上に能力が大きいエアコンを選ぶと暖房の効率が下がる。

暖房用のエアコンを選ぶ時に知っておきたいのは同じ能力のエアコンでも運転方法で効率が大きく変わる事です。

 

 

日本エネルギーパス協会HPより

 

上の図はエアコンの能力による暖房能力の割合を示しています。

図を見ても分かりにくいので、解説いたします。
1.外気温が高いほど暖房の効率が良い。
2.エアコンの運転負荷率が4～7割が最も効率が良い。
3.効率が4割を下回ると電力をよく使う。

簡単に説明するとエアコンの能力が大きすぎると、十分なエアコンの能力が発揮されず効率が4割を下回ると暖房時の電気代が高くなります。

 

 

 

上記画像は東芝製のエアコン

②日差しを遮る工夫がされた断熱等性能等級6以上の住宅は14畳用200Vのエアコン1台で住宅全体を冷房できる。

冷房用のエアコンは能力を選ぶのが難しいです。

理由として
1.日差しの侵入
2.家電や人による住宅内の発熱
3.計算が複雑な潜熱(物質の状態変化にのみ費やされ，温度変化としては現れない熱の事)
4.冷房には好みの温度に個人差がある

いろいろな解析ソフトで計算すると、断熱等性能等級6以上の断熱性能がありC値1.0以下の気密性能、更に日差しを遮る工夫がされた住宅なら14畳用の200Vエアコン1台で家全体を冷房できます。

まずは、目安の数字としてUA値0.46以下というのも覚えておくと良いかも知れません。

それでは、日差しを遮る工夫とはどんなものでしょうか？

 

上記の画像のような夏日差しを遮る庇を設置したりします。
夏は太陽高度が高くなるので非常に効果があります。

 

 

室外で日差しを遮る「よしず」や「すだれ」「外付けシェード」などを取付すると、とても効果が大きいです。
室内でカーテンやロールスクリーンで日差しを遮るよりも倍の効果が得られます。

このような工夫で1.日差しの侵入を防ぐことが出来ます。
2.3.4に関しては工夫でどうにかするのが難しい部分ですので、日差しの侵入を防ぐ事に一番力を入れると良いと思います。

③14畳用200Vのエアコンで冷気を部屋の隅まで届く間取りなら連続運転がお得。

エアコンを連続で運転すると電気代が高いイメージがありませんか？

 

 

断熱性能が高ければそんなことはありません。

エアコンの電気代が一番高くなるのは、エアコンの始動時と設定温度まで温度を下げたり、上げたりする時です。

適切な能力で連続運転する事でエアコンを高い効率で運転できると、上記の性能の住宅なら冷房費は月5,000円程度が多いです。
(電気代が高騰している6月現在の価格で計算しています)

そして、エアコンを各部屋に取付した場合と比べて風量が少なくなるので、短時間で冷やすことが難しい事からも連続運転をおススメします。
その分、風量が不快に感じる事が少なく、音も静かなので気になりにくいメリットもあります。

 

 

更に太陽光発電を設置した方は、夏の発電量が非常に大きいので電気代は相殺され効果を最大に発揮出来ます。

電気代があがった今がからこそ太陽光発電はとても大きなメリットになります。
これから住宅を建てられる方は必ず太陽光を設置してください。
岐阜県は日照時間が多いので、10年以内に必ず元が取れます。

 

ワダハウジング和田製材株式会社
・一級建築士
・一級建築施工管理技士
・省エネ建築診断士(エキスパート)
・住宅外皮マイスター
・既存住宅状況調査技術者
・一般社団法人みんなの住宅研究所会員(会員番号：200019)
纐纈和正