2023.03.30
こんにちは、総務の篭橋です。
暖かくなってきましたね。
散歩も楽しい季節になってきましたね。
私、家々を見て歩くのがとっても楽しいんです。
「こんなところに新しい家が建ったのね」
「あ、コチラは純和風だわ。」
「洋風の家もいいわね。」
などなど歩くのもとっても楽しくなりませんか。
歩きながら道行く家々を見て家の外観は屋根の形状によって雰囲気が変わるんだなと改めて思います。
おもな屋根形状としては
切妻屋根(きりづまやね)
寄棟屋根(よせむねやね)
陸屋根(りくやね・ろくやね)
片流れ屋根 (かたながれやね)
などなどありますよね。
コチラの屋根の特徴として
切妻屋根(きりづまやね)
両側に、三角の形にみえる本を開いて逆さまに被せたような屋根のことをいいます。
昔ながらの屋根形状です。
雨漏りに対して、非常に効果があります。
屋根の棟と呼ばれるヶ所が少ない方が雨漏りするリスクが少なくなります。
軒の出を調整することで、モダンな形にすることも出来ます。
屋根がなく三角に見える部分は「妻側」、屋根がある部分は「平側」と呼ばれています。
寄棟屋根(よせむねやね)
中央から四方に傾斜面がある屋根です。和風・洋風どちらにも合いますね。
4つの方向に傾斜がある屋根です。
子供に家の絵を描いてもらうと、こんな家の絵を描くと思います。
家の4つの方向に全て屋根の軒があるので、外壁が雨などで汚れにくい。
外壁が長持ちする他に、2階の窓は少々開けていても雨が部屋に入りにくいです。
陸屋根(りくやね・ろくやね)
平らな屋根で、鉄筋コンクリート造に多い形です。
ビルのように平らな屋根で、平屋根(ひらやね)とも呼ばれます。直線的でモダンな外観になります。こちら木造でも建てられますが、防水に関しては十分なケアが必要となります。
木造の家の場合防水に不安があります。
よく見て頂けると分かりますが、屋根に少しだけ傾斜をつけています。
木造の家では、平らに見えるように屋根の傾斜を緩くして対応しています。
こうする事で、雨を家に侵入させずに流すことが出来るように工夫しています。
片流れ屋根 (かたながれやね)
一方向だけに傾斜がついている屋根になります。
最もシンプルで、防水性も高い家になります。
屋根の防水は棟と呼ばれるものがないので、一番雨漏りのリスクが少ないです。
太陽光を沢山載せる事が出来ます。
シャープな外観になりますよね。
しかし、屋根の傾斜の上の方向の外壁面積が増えてしまうので、その方向から家を見ると不格好な印象になりやすいので注意が必要です。
コチラの屋根のメリット&デメリットとしては
切妻屋根(きりづまやね)
メリットとして、屋根の継ぎ目が1カ所なので雨漏りしにくい。
デメリットとしては、・妻側が雨や直射日光があたりやすい。
寄棟屋根(よせむねやね)
メリットとして、耐風性が高く、雨水が集中することがなく四方に流せます。
デメリットとしては、太陽光発電を設置するのに面積を確保しにくい。棟が多くなるので切妻屋根にくらべて雨漏りリスクがあります。
陸屋根(りくやね・ろくやね)
メリットとして、屋上を活用できる。
デメリットとしては、勾配がないので排水性が低い。太陽光発電を設置する場合は勾配をつけたほうがいいなどあります。
片流れ屋根 (かたながれやね)
メリットとして、角度に寄りますが太陽光発電の搭載面積が広いため適している
デメリットとしては、直射日光や雨の影響を直接受けやすい箇所がある。
屋根は壁とともに外部に見える場所にありますので建築物の視覚的デザインにかかわる重要な要素でもあるんです。
そもそも屋根の役割とは
屋根は家の上にあり雨や日差しなどを防いでくれます。
家自体を守っていると言っても過言ではありません。
屋根材には様々な性能が求められ、住宅の屋根には次のような機能を求められています。
耐候性、耐風性、耐食性、遮音性、耐熱性(断熱性)、耐寒性(耐凍害性)、防火性、耐衝撃性、施工補修性、経済性、意匠性、耐震性などなど
こちら細かくご説明しますね。
・耐候性とは、太陽光や風雨などの気温変化による腐食や変質が少ないことを指します。
・耐風性とは、地域や場所などの高さに応じた強風に耐えうることを指します。
・耐食性(耐薬品性ともいいます)とは、海の近くですと潮風、工場近くなどでは大気汚染、酸性雨などの腐食を防ぐ事を指します。
・遮音性とは、飛行機や車などの機械音や人の声などの生活音などの外部の騒音が家の中に入りにくく、屋根材自体にも音を発生させないことを指します。
・耐熱性(断熱性)とは、夏の日差しによる熱に耐えうることを指します。
・耐寒性(耐凍害性)とは、冬季でも寒気、放射冷却、すがもれ(屋根で再凍結した雪などで排水が妨げられ屋根材の隙間から水が漏れる現象)に耐えられることを指します。
・防火性 とは、隣家の火災などの飛び火によって容易に引火しず、幅射熱による太陽や機械(焼成炉など)から放出される熱などの自燃発火が起きないことを指します。
・耐衝撃性とは、ヒョウなどの飛来物による衝撃や屋根上での人間の作業で損傷しないことを指します。
・施工補修性とは、施工や修理などのアフターメンテナンスがやりやすいことを指します。
・経済性も大切です、材料費が安く仕上がっても、施工やメンテナンス費用などが高いとアフターが大変です。将来にわたってトータルでお値打ちにできることも考えていかなくてはと思います。
・意匠性も大切ですよ。外観がいいと家に帰ってくるのが楽しくなります。色調や質感も自分好みの外観だと良いですよね。
・耐震性も大切ですよね。地震の多い地域(日本はすべての地域に地震が発生すると言われています)では、屋根材が落ちてきたり、万が一落ちてきたりしたときに一般に軽い屋根材の方が重さによって落下する率が少なくなる為、地震に強いと言われています。
こちら耐震性は我が国では重要なワードなのですが、多くの国ではあまり重要視されていない場合がおおいです。トルコ地震なども建物の耐震性は日本ほど重要視されていなかったのでしょう、映像では建物がつぶれるのがすごい感じがいたします。
これは地震が少ないヨーロッパでは耐震性はあまり重要視されない。つまり耐震性という機能は、実は、屋根の普遍的・絶対的な機能ではないと思われているせいでしょう。
ここで日本における文化財でよくみられる屋根の形状もお伝えいたしましょう。
日本は縦に長い国土をもっています。
地域によって気候が違うため、家の屋根にも個性が出てきます。
私どもの会社は岐阜県にありますのでまず思いつくのが「茅葺屋根」の白川郷の合掌造りになります。
岐阜県は大きく分けると西濃地域、中濃地域、東濃地域、飛騨地域と別れています。
弊社、東農地域になりまして、雪もあまり降らない地域なのですが、合掌造りの有名な白川郷のある飛騨地域にあり、富山県や石川県近くにあり、雪の多い地域になります。
勾配がある茅葺屋根の合掌造りの構造として、まず挙げられるのは、雪に強い構造です。 雪の降る地域では、家屋の屋根は何トンもの重さを支える必要があります。
合掌造りは、屋根が西を向く面と、東を向く面があるように建造されていて、これは、屋根に積もった雪を午前中は東側で溶かし、午後は西側で溶かす、という工夫があるそうです。 自然のエネルギーを使ってエコで、家を守るための仕組みがあり素晴らしいとおもいますが、このような茅葺屋根の維持には大変な手間がかかることでしょう、同じ岐阜県民として、白川郷をはじめ合掌造りの家を守ってくださっている方々には尊念いたします。
今の屋根は雪の多い地域では屋根には落雪防止の設備(雪止め付きの瓦、雪止めの網や金具)や点検用の設備(フック吊具など)が設けられますよね。
暑い地域の屋根の特徴も気になりますよね。
沖縄の伝統的な屋根は赤い瓦屋根が有名ですよね。
赤い瓦は、沖縄でしか採れない粘土だそうで釉薬をかけない素焼きの瓦なのです。
焼くことで赤くなる性質を持っています。
吸水性が高く、台風などで雨が降ると雨水を吸って重たくなるので木造家屋が飛ばされにくくなります。
台風通過後は気温が急上昇するので瓦の水分が蒸発して気化熱となり涼しくしてくれるそうです。
暑い沖縄の風土や気候にあっていますね。
ちなみに日本三大瓦といわれている瓦と言えば、三州瓦、淡路瓦、石州瓦 になります。
コチラの説明もしますね。
三州瓦(さんしゅうがわら)は、愛知県で生産されています。
現在の主要産地は同県の高浜市、碧南市、半田市が生産の中心となって生産されています。
三州瓦の日本国内シェアはトップであり、日本の年間瓦生産総数の約60%を占めています。
特徴として、 高温で焼いているので焼き締まり、耐久性は非常に高いと言われています。
淡路瓦(あわじがわら)は、兵庫県の淡路地方で生産されています。
淡路地方は良質な粘土が採れ「なめ土」と呼ばれる粒子の細かい粘土を使っています。
色あせや変色しづらい瓦のため、美観が長持ちすると言われています。
石州瓦(せきしゅうがわら)島根県の石見地方で生産されています。
焼成温度が1200℃以上と高いため凍害に強く、日本海側の豪雪地帯や北海道やなどの寒冷地方で人気があり使われています。
ちなみに瓦の形状の種類を知っていますか。
和瓦(わがわら)
平板瓦(へいばん)
スパニッシュ瓦
が一般的です。
和瓦は、
波を打ったような自然なカーブのある私たちがよく見る形の瓦です。ザ、日本の瓦と言えばこちらの瓦になると思います。
カーブの部分に空気を含むために保温性があり、カーブ部分から適度に湿度が蒸発するために換気にも優れます。
冬の寒さ、夏は湿度の高い日本の気候には最適な形状の瓦なのです。
平板瓦は、
見た目がすっきりとしているためどんな様式の家屋にも合いやすいです。
和・洋風建築にもマッチして合わせやすい瓦です。
太陽光発電システムを考えている方にも、平板瓦はオススメです。
平板瓦なら太陽光発電のフラットな蓄電池部分にもなじむため、違和感が他の瓦より少ないと思います。
スパニッシュ瓦は、
和瓦よりさらに大きく波打っている形状のが「スパニッシュ瓦」です。
SpanishのSをとってS型と呼ぶこともあります。
南欧風の風合いが洋風家屋によく合います
また瓦の素材別の種類はおおまかにはこちらになります。
釉薬瓦(陶器瓦)
いぶし瓦
素焼き瓦
セメント瓦
こちらが知られていますよね。
釉薬瓦(陶器瓦)は、
もっとも一般的な瓦になり「釉薬瓦(ゆうやくがわら)」といいます。
釉薬と呼ばれるガラス質の薬剤を塗布して高温で焼いて作ります。
好みの色に仕上げることができます。
また釉薬を塗ってありますので瓦自体に雨水が染み込まずに流れ落ちますので、水を通しにくく耐水性に優れています。
※お茶碗などの陶器を作る工程と同じなので「陶器瓦」と呼ばれることもあります。
いぶし瓦 は、
寺社の屋根に使われることが多い瓦です。
古来伝統の瓦で、粘土で作ることは釉薬瓦と同じですが、上薬をかけずに窯の中でいぶすことにより銀色~黒色の独特の色合いを出します。
素焼き瓦は、
そのまま焼いたものを「素焼き瓦」と呼びます。
素焼き瓦は粘土そのものの赤い色合いが出るため、素朴な風合いを好む人や明るい屋根を希望する人にも好まれています。
コチラ先にお話した沖縄の瓦がこの素焼き瓦になります。
セメント瓦 は、
セメントと水、砂で作られる瓦を「セメント瓦」と呼び、角の部分が角ばってギザギザとしていることが特徴です。
陶器瓦と比べると重いために家屋自体に大きな負担をかけるため、最近ではセメント瓦を使う家屋は少なくなっています。
屋根の形だけで、家の印象が大きく変わってくる事だけではなく屋根の機能もわかっていただけたでしょうか。
何気なくある瓦の種類も地域性があるのもおもしろいですよね。
屋根も性能や見た目を理解した上でお好みで選んで頂ければと思います。
もちろん屋根の形状もです。
ただし、間取り作成時にどのような形がお好みなのかも教えていただけると、その屋根形状が一番カッコよく見えるように間取りを作成します。
屋根ひとつとっても地域性や個性が見えてきますね。
ずーっと住み続ける家です。しっかり考えて建てたいですね。
ただ間取りと屋根形状も密接な関係があるので、早めに決めて下さいね。
ワダハウジング和田製材株式会社
篭橋和子
家づくりは人生のうち一度あるかどうか。
どんな家がいいか、お金のこと、土地のことなど、わからないことだらけなのが当たり前です。
みなさん同じです。そういった場合は、まず専門家に聞きましょう。
ご来店またはホームページ、インスタDMなど、
お客様の使いやすい方法でご質問ください。
私たち住まいのプロが、お客様の疑問や不安に正直にお答えいたします。
しつこい営業は致しませんので、その点もご安心ください。
家を考え出す時は、まずは、イメージやデザインから興味を持たれる方が大半です。
しかし、家はイメージだけで決めてはいけません。
健康に快適な毎日を過ごすための確かな品質があってこそのものです。
健康で豊かな暮らしができる家を建てる為に、知ってて良かったと言われる知識を盛り込んだ資料をプレゼントいたします。
お一組様1回限り、毎月5名様限定。
※プレゼントは、岐阜県土岐市・瑞浪市・多治見市・可児市・可児郡で建築予定の方に限らせていただきます。
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