2024.03.01
こんにちは!
ワダハウジングの纐纈です。
住宅が同じ床面積でも、住宅の形によって暖房費や冷房費が大きく違ってきます。
結論から言いますと、
目次
上の写真のような形になります。
単純な形で住宅としては、面白くないと思う方もみえると思います。
しかし、住宅の形と省エネには密接な関係があります。
上記のようなA、B、Cの3種類の住宅があったとします。
A、B、Cはすべて同じ床面積で「8マス」になります。
しかし、その他の部分で差が生じてきます。
上記の表で分かるように、表面積、熱損失、基礎と屋根の面積が変わります。
表面積はAの住宅が24面
Bの住宅が28面
Cお住宅は34面となります。
表面積は住宅の外側の面積と同じなので、
表面積が大きい=工事費が高くなる
という事です。
表面積が大きいとその分材料が余分にいることになります。
材料が増えると職人さんの作業手間も増えます。
材料×職人さんの手間=工事費となります。
上記の住宅が全て同じ断熱性能だった場合はどうでしょうか?
熱損失というのは、住宅の表面積と比例します。
表面積が増えるほど、外部と触れる面積が増えます。
外部に触れる面積が増えると、住宅内で冷暖房した室温が外気に奪われていきます。
住宅の表面積=冷暖房費とほぼ同じことと考えてよいでしょう。
Aの住宅の表面積24面の熱損失を1とした場合
Bの住宅は表面積28面なので、28面÷24面で熱損失が1.17倍
Cの住宅は表面積34面なので、34面÷24面で熱損失が1.41倍
という計算になります。
住宅の表面積=冷暖房費という公式に当てはめると、Aの住宅に比べて
Bの住宅の冷暖房費は1.17倍高くなる。
Cの住宅なら1.41倍高くなる。
という事になります。
AとBの住宅は基礎と屋根の各面積が「4面」です。
しかし、Cの住宅は「8面」あります。
Cの住宅は、AとBの住宅の倍の面積があるので工事費が高くなります。
一般的に基礎と屋根は壁や床などに比べて工事費が高いです。
基礎工事はコンクリートで造ることがほとんで、コンクリート自体の金額が高額です。
又、地面を掘ったりする重機も必要ですし、工事に大変手間がかかります。
屋根の工事は雨漏りをさせないために慎重に工事をしないといけません。
上記の事から住宅内部の工事に比べて工事費が高くります。
「平屋が高い」と言われるのは、工事費が一番かかる基礎と屋根が増えてしまう事が原因です。
同じ容積の場合、最も表面積が小さいのは「球」です。
しかし、球の形の住宅を造ることは現実的には不可能です。
一般的な住宅で一番熱損失が抑えられるのが立方体に近い形になります。
正方形の総二階建て住宅が形だけなら熱損失を一番抑えることができます。
しかし、表面積や熱損失だけで家の冷暖房費が決まるかというと、それだけでは決まりません。
家の暖かさは公式であらわすことが出来ます。
家の暖かさ=日射取得÷熱損失
という式になります。
この時に数値が大きければ大きいほど、冬の暖房費用が安くなります。
日射取得を多くして、熱損失を少なくできる住宅の形が一番暖房費を安くすることができます。
上記の住宅は全て同じ面積ですが、形が異なります。
①は正方形総2階建ての住宅をイメージしています。
熱損失は一番少ないですが、日射が取得できる南面の窓が2ヶ所しかとれていません。
②は極端に東西方向に細長い住宅です。
日射が取得できる南面の窓が5ヶ所もとれていますが、熱損失一番大きいです。
③は東西に少し細長い住宅です。
熱損失も少なく、日射が取得できる南面の窓も3ヶ所とれています。
③のような住宅が最も暖房費が少なく、工事費用が安い住宅です。
ちなみにどれぐらいの比率が良いかと聞かれますが、断言するのは難しいです。
イメージとしては「A4用紙」ぐらいとおぼえてもらえばOKだと思います。
いろいろ書きましたが、実際の土地ではこんなに上手くいくことは少ないと思います。
土地の場所や地域によっては現実的には不可能な場合もあります。
ただし、なるべく近づけると冬暖かく経済的な住宅なる事は間違いありません。
冬は日射をできるだけ取得することで暖かく暖房費を抑えられる経済的です。
しかし、夏の場合は日射を防がないといけません。
夏に日陰と日向では体感温度が違うことと同じです。
住宅内に直射日光を入れない工夫がないと日射が取得できる大きな窓が多くあることで、冷房費が高くなってしまいます。
実際に直射日光を防ぐには2つの方法があります。
①庇や軒
②外付けシェード
この2種類が基本になります。
上記写真は外付けシェードを降ろした状態です。
このあたりのことは以下のブログで詳しく説明をしています。
住宅には暖房費や冷房費が安くなる形があります。
住宅に凹凸をつけるとカッコイイデザインになる場合もありますが、暖房費や冷房費にも影響があることだけは憶えておいてください。
とはいえデザインも大事なので上手く折り合いをつけてください。
ワダハウジング和田製材株式会社
・一級建築士
・一級建築施工管理技士
・省エネ建築診断士(エキスパート)
・住宅外皮マイスター
・既存住宅状況調査技術者
・一般社団法人みんなの住宅研究所会員(会員番号:200019)
纐纈和正
家づくりは人生のうち一度あるかどうか。
どんな家がいいか、お金のこと、土地のことなど、わからないことだらけなのが当たり前です。
みなさん同じです。そういった場合は、まず専門家に聞きましょう。
ご来店またはホームページ、インスタDMなど、
お客様の使いやすい方法でご質問ください。
私たち住まいのプロが、お客様の疑問や不安に正直にお答えいたします。
しつこい営業は致しませんので、その点もご安心ください。
家を考え出す時は、まずは、イメージやデザインから興味を持たれる方が大半です。
しかし、家はイメージだけで決めてはいけません。
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